検査・治療法について
内視鏡手術

内視鏡手術は、先端にレンズやはさみのついた管を入れて手術するもので、大きく切除する手術に比べて、患者さんのからだへの負担が少ない手術として取り入られています。
主に腹部(胆嚢や卵巣)や胸部(肺)の手術に用いられています。乳がんの手術においても取り入れられている施設があり、保険も適用されています。しこりは3cm以下で、切除部分が乳房全体の30%を超えない乳がんに適用します。内視鏡用の器具を、乳輪からか乳房の下か外側、わきの下から入れて、がんの摘出を行います。センチネルリンパ節生検やわきの下のリンパ節切除も実施します。わきの下のリンパ節を切除すると発生する、腕のリンパ浮腫(むくみ)は起きません。乳輪から手術する場合は、乳輪の縁に沿って半周を切開し、そこに器具を挿入、乳腺組織を皮膚からはがします。

乳房を軸とし、腫瘍を中心に150℃~180℃の半円を描くように、5~6回放射状に穴をあけ、トンネルをつくります。さらに胸の筋肉と乳腺の間を、バルーン器を垂直に挿入し、膨らませて、乳腺組織の上下がはがれたら、乳輪の切り口からがんの部位を見て、しこりを切除します。